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ウエディングプランナーは、やめとけ?と言われる理由と隠れたやりがい

ウエディングプランナーという職業は、華やかで、夢のある仕事に見えますから、憧れを抱いている方も多いと思いますが、「ウエディングプランナーはやめとけ」というネットでの情報も少なからずあったりします。

そこでウエディングプランナーの仕事とは実際はどのようなものなのか、デメリットや逆にどのようなやりがいがあるのかを両面から詳しくご紹介しますので、アナタがウエディングプランナーを目指すべきかどうか、判断の材料にして頂けると幸いです。

ウエディングプランナーをやめとけと言われる5つの理由

まずは、ウエディングプランナーの仕事がなぜ「やめとけ」と言われることがあるのか、その理由を5つお伝えしたいと思います。

1. 体力的・精神的な負担が大きい:ブライダル業界の過酷な労働環境

ウエディングプランナーの仕事は、想像以上に体力的かつ精神的な負担が大きく、結婚式当日は朝早くから夜遅くまで休む暇もなく動き回ることもあり、準備や片付けも含めると、12時間以上の長時間労働になることも珍しくありません。

複数の結婚式を同時進行で担当することも多く、常に頭をフル回転させながら仕事をこなす必要があるため、プレッシャーも大きくなり、ミスが許されない環境での緊張感は相当なものなのです。

このような過酷な労働環境は、体力的な消耗だけでなく、精神的な疲労も蓄積させやすく、バーンアウト(燃え尽き症候群)になるリスクも高く、長期的に続けていくのは容易ではありません。

2. 不規則な勤務時間:プライベートライフとの両立が困難

ウエディングプランナーの仕事は、一般的な朝9時から夕方17時までの勤務とは大きく異なり、結婚式は主に土日祝日に行われるため、世間の皆さんが休んでいるときこそが最も忙しくなります。

平日でも、新郎新婦との打ち合わせや準備作業があるため、夜遅くまで仕事をすることもありますし、また季節によって繁忙期と閑散期の業務量の差が大きいのも特徴的で、特に春や秋などの人気シーズンは休みを取ることすら難しくなります。

このような不規則な勤務時間は、プライベートとの両立がなかなか困難で、友人や家族と楽しい時間を過ごすことが難しく、ワークライフバランスを重視する方にとっては、なかなか合わない仕事だと思います。

3. 責任の重さ:一生に一度の晴れ舞台を任されるプレッシャー

ウエディングプランナーは、カップルにとって人生で最も大切な日を任される重要な役割ですから、新郎新婦の夢や希望を形にし、思い出に残る素晴らしい結婚式を作り上げる責任があります。

この責任の重さは、時として大きなプレッシャーとなり、一つのミスが取り返しのつかない結果を招くこともあるため、常に緊張感を持って仕事に臨まなければならず、突発的なトラブルにも冷静に対応し、臨機応変に判断しなければなりません。

新郎新婦だけでなく、ご両家の親族や列席者全員の満足をも得なければならないという点も、プレッシャーを感じてしまう要因で、様々な要望や意見を調整し、式に列席されている方すべてに満足いただくのは、かなり大変なことなのです。

このような重圧は精神的な負担となるため、ストレスの蓄積につながり、責任感の強い人ほど、この重圧に押しつぶされそうになることも多々あるわけなのです。

4. 低い初任給:経験を積むまでは収入面で苦労が絶えない

ブライダル業界・ホテル業界に特化した転職支援サービスを展開している、ブライダルビズの調査によりますと、大卒の初任給で19〜26万円で短大/専門学校卒で約17〜24万円となっていて、ホテルのウェディングプランナーとして働く場合の平均年収は約25万9千円×12+賞与となっております。

引用:ブライダルヒルズ ウェディングプランナーの平均年収・給料は?

華やかなイメージとは裏腹に、特に経験が浅いうちは収入面で苦労するのが現状なのです。

また、不規則な勤務時間や休日出勤が多いにもかかわらず、残業代が十分に支払われないケースもあり、労働時間に見合った報酬が得られないと感じる人も多いのが現状です。

経験を積んでキャリアアップすれば収入も増えていきますが、それまでの期間をどう乗り越えるかが課題で、一人暮らしをしている場合や、家族を養う必要がある場合は、経済的な不安ついてまわるのです。

5. クレーム対応の多さ:神経をすり減らす顧客とのやりとり

ウエディングプランナーの仕事で避けて通れないのが、クレーム対応であり、結婚式は人生の大イベントであるだけに、新郎新婦や家族の期待値も非常に高く、そのため、些細なことでもクレームにつながりやすい傾向があります。

例えば、料理の味や量、写真の出来栄え、式の進行のタイミングなど、様々な点で不満が出る可能性があり、時には理不尽な要求や、事前の打ち合わせとは異なる急な変更を求められることもあります。

こうしたクレームに対して、常に冷静かつ丁寧に対応し続けるのは、非常に神経をすり減らす作業で、時には感情的になる顧客を相手に、プロフェッショナルとしての態度を崩さずに対応し続けなければなりません。

また、SNSの普及により、些細な不満でもインターネット上で拡散されるリスクも高まっており、一つのネガティブな評価が、会社や自身の評判を大きく損なう可能性があるため、常に緊張感を持って仕事に臨む必要があるのです。

ウエディングプランナーのやりがい:知られざる10の魅力

「ウエディングプランナーはやめとけ」といわれている、仕事のデメリットについて詳しくご紹介してきましたが、この仕事には多くの人を惹きつける魅力も確かに存在しますので、ウエディングプランナーの仕事ならではのやりがいについて、10個の視点から解説していきます。

1. 人生の晴れ舞台を演出:カップルの幸せな瞬間に立ち会える喜び

ウエディングプランナーの仕事の最大の魅力は、新郎新婦の人生最高の日を演出できることで、二人の想いを形にし、心に残る素晴らしい結婚式を作り上げる喜びは、他の仕事では味わえないものです。

新郎新婦が喜ぶ姿、感動して涙を流す瞬間、家族や友人が祝福する温かな雰囲気、これらの幸せな瞬間に立ち会えることは、何物にも代えがたい経験となります。

また、結婚式という人生の大イベントに深く関わることで、人々の人生の一部になれるという実感も得られ、何年も経ってから「あの時の結婚式、本当に素晴らしかった」と言ってもらえるような思い出を作れることは、大きなやりがいにつながります。

2. クリエイティブな仕事:自分のアイデアを形にできる醍醐味

ウエディングプランナーの仕事は、非常にクリエイティブな側面を持っており、新郎新婦の希望を聞きながら、会場装飾、フラワーアレンジメント、演出、進行など、結婚式の全てを一から作り上げていきます。

自分のアイデアや感性を活かして、オリジナリティあふれる結婚式を提案できることは大きな喜びで、例えば、カップルの出会いにちなんだテーマ設定や、趣味を反映させた装飾など、創意工夫の余地は無限大です。

また、季節や流行を取り入れながら、常に新しい提案を行っていくことも求められ、この点で、自身のクリエイティビティを常に磨き続けることができるのも、この仕事の魅力なんです。

3. 多様なスキルが身につく:コミュニケーション力からデザインまで幅広く成長

ウエディングプランナーの仕事は、非常に多岐にわたるスキルを必要とするため、仕事を通じて様々な能力を磨くことができます。

まず、新郎新婦や関係者とのコミュニケーション力は必須であり、要望を的確に把握し、時には提案や説得も行う高度なコミュニケーション能力が身につきます。

予算管理や進行管理など、プロジェクトマネジメントのスキルも必要不可欠で、限られた予算と時間の中で最高の結果を出すために、効率的に仕事を進める能力が磨かれます。

会場装飾やフラワーアレンジメントなどでは、デザインセンスも要求されるので、色彩感覚や空間デザインの知識なども、仕事を通じて向上させることができます。

これらの多様なスキルは、ウエディングプランナーとしてだけでなく、将来的に別の職種に就く際にも大いに役立つものばかりです。

4. 感動を生み出す仕事:参列者全員に感動を届ける達成感

ウエディングプランナーの仕事の醍醐味の一つは、新郎新婦だけでなく、参列者全員に感動を届けられることで、心のこもった演出や、細部まで行き届いた準備によって、会場全体が感動と祝福に包まれる瞬間を創出できるのです。

新郎新婦の馴れ初めを巧みに取り入れた演出や、サプライズイベントの成功、両家の絆を深める心温まるシーンの演出など、これらを通じて、参列者全員の心に残る思い出を作ることができます。

結婚式が終わった後、参列者から「素晴らしい結婚式だった」「感動した」という言葉をもらえたときの達成感は、何物にも代えがたいものがあり、人々の心を動かす仕事ができることは、大きなやりがいとなるはずです。

5. キャリアアップの可能性:経験を積めば独立や関連業界への転職も

ウエディングプランナーとしての経験は、将来的なキャリアアップにも大きく活かされ、経験を積むことでより大規模な結婚式や、有名人の結婚式を任されるようになる可能性もあります。

また、十分な経験と人脈を築いた後は、独立してフリーランスのウエディングプランナーとして活動することで、自分の裁量で仕事を選び、より創造的な仕事に挑戦することもできます。

ウエディングプランナーとして培ったスキルは、イベントプランナーやホテルのセールス、ブライダルジュエリーのコンサルタントなど、関連業界への転職にも活かすことができ、幅広いキャリアパスが用意されているのも、この仕事の魅力の一つと言えます。

6. 人脈の広がり:様々な業界の人々と繋がりを持てる

ウエディングプランナーの仕事を通じて、非常に幅広い人脈を築くことも可能で、結婚式の準備には、様々な業種の人々が関わっており、例えば、ホテルやレストランのスタッフ、フラワーデザイナー、写真家、美容師、ドレスデザイナーなど、多岐にわたる分野のプロフェッショナルと協力して仕事を進めることになります。

これらの人々と良好な関係を築くことで、自身の仕事の幅を広げたり、新たなビジネスチャンスを見つけられたりと、様々な分野の専門家と交流することで、自身の知識や視野も大きく広がっていくと思います。

新郎新婦やその家族との出会いも貴重で、色々な経験を持つ人々と接することで、人生観や価値観が大きく変わることさえあり、これらの出会いはウエディングプランナーとしてだけでなく、人生における大切な財産となるはずです。

7. 文化や伝統の継承:多様な結婚式スタイルに触れる機会

ウエディングプランナーの仕事では、様々な文化や伝統に基づいた結婚式に携わる機会があり、神前式や仏前式といった伝統的な日本の結婚式はもちろん、キリスト教式や、最近では多文化カップルのための国際的な結婚式など、多様なスタイルの結婚式を手がけることができます。

これらの経験を通じて、アナタは日本や世界の様々な文化や伝統について深く学ぶことができ、それぞれの文化に根ざした儀式や習慣の意味を理解し、それを現代に合わせてアレンジする能力も身につきます。

また、新郎新婦の文化的背景や希望を尊重しながら、両家の伝統を融合させた独自の結婚式を創り上げる過程は、非常にクリエイティブで魅力的な仕事であり、このような経験は、アナタの視野を広げ、異文化理解を深める貴重な機会となります。

8. トレンドの最先端:常に新しい情報とアイデアに触れられる

ウエディング業界は常に変化を続けており、新しいトレンドやアイデアが次々と生まれており、そんな中でウエディングプランナーとして働くことで、アナタはこれらの最新情報に常に触れることができるのです。

最新のドレスデザイン、人気の会場装飾スタイル、話題の演出アイデアなど、結婚式に関するあらゆる側面でトレンドの最先端を知ることができ、テクノロジーの進化に伴う新しい演出方法(例:プロジェクションマッピングやバーチャル参列など)にもいち早く触れることになると思います。

常に新しい情報とアイデアに触れられることは、アナタの創造性を刺激し、仕事に対する情熱を保ち続けるのに役立つとともに、これらの知識は、結婚式以外のイベント企画や、他の分野でも活かすことができるスキルアップに繋がるのです。

9. 社会貢献の実感:幸せな家族の誕生に寄与する喜び

ウエディングプランナーの仕事は、単に一日のイベントを企画するだけではなく、新郎新婦の新しい人生の出発点を演出し、そして両家の絆を深める重要な役割を担う、幸せな家族の誕生に直接寄与する仕事なのです。

結婚式を通じて、新郎新婦が互いの愛を再認識し、家族や友人との絆を深める様子を目の当たりにできることは、大きな喜びとなるのと両家の親族が打ち解け、親族の絆が生まれる瞬間に立ち会えることも、この仕事ならではの醍醐味だと思います。

人がの幸せになるということへ直接貢献できることは、なかなかないですからウエディングプランナーというお仕事に誇りをもって働くことができると思います。

10. 自己成長の機会:常に挑戦し続けられる環境

ウエディングプランナーの仕事は、常に新しい挑戦の連続で、新郎新婦ごとに異なる要望や予算、そして予期せぬ問題に対処しながら、最高の結婚式を作り上げていくわけなので、いろんなことに揉まれながら成長していくのです。

難しい要望にも柔軟に対応する問題解決能力、限られた予算で最大限の効果を引き出す企画力、緊急時に冷静に判断する決断力など、様々なスキルが磨かれていきますし、多様な人々と協力して一つの目標に向かって取り組む経験は、リーダーシップ能力の向上にもつながります。

結婚式という人生の大切な瞬間に関わることで、人間関係や人生の価値観についても深く考える機会が得られるので、このような経験を通じて、アナタ自身の人間性も豊かに成長していくわけなのです。

まとめ:ウエディングプランナーは覚悟と情熱が必要な、やりがいのある仕事

ウエディングプランナーの仕事について、デメリットとやりがいの両面から詳しくご紹介してきましたが、体力的・精神的な負担の大きさや、不規則な勤務時間、責任の重さなど、決して楽な仕事ではないため、「ウエディングプランナーはやめとけ」と言われる理由も十分に理解できます。

しかし一方で、人生の晴れ舞台を演出できる喜び、クリエイティブな仕事の醍醐味、多様なスキルが身につく点など、他の職業では得難い魅力も数多く存在します。

ウエディングプランナーという仕事は、覚悟と情熱を持って臨むことで、非常にやりがいのある職業となりますので、ウエディングプランナーという職業に興味を持ったアナタが、自分に合った最適な道を見つけられることを心から応援しています。

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