大学生活は自立への第一歩となる重要な時期になると思いますが、親元を離れ一人暮らしを始める学生さんにとって、生活に必要なものを揃えるのは一苦労で、特にどんな家具を選べばいいか?悩むところだったりします。
中でも「ベッドが必要かどうか」結構、悩まれる方が多いようで、そこでベッドはいらないのではないか?と思う方ために、大学生の一人暮らしにおいてベッドがいらないとされる理由や逆にベッドのメリットなどをお伝えし、ベッドを購入すべき人のタイプについて詳しくご紹介したいと思います。
さらにベッドと布団のコスト比較や、快適な睡眠環境づくりのコツをアドバイスしますので参考にしてみてください。
Contents
大学生の一人暮らしでベッドがいらないとされる3つの理由
1. スペースの有効活用
一人暮らしの大学生の多くは、比較的狭い部屋で生活することとなり、東京や大阪などの大都市では、学生向けのワンルーム&1Kのお部屋の平均的な広さは、20㎡~30㎡程度だといわれており、この限られたスペースの中で、ベッドは非常に大きな面積を占めてしまいます。
参考:SUUMO(スーモ)
ベッドを置かないことで、部屋の有効活用が可能になりますから、家にいるときなどは日中はテーブルを使用し、夜は布団を敷いて就寝するという使い方だと一つのスペースを複数の用途で活用できるため、狭い部屋でも快適に過ごすことができるのです。
具体的な活用例:
- 折りたたみテーブルを使用し、食事や学習スペースとして活用
- 壁面収納を利用して、衣類や書籍を効率的に保管
- フロアクッションを用意し、くつろぎスペースを創出
このような工夫により、限られたスペースを最大限に活用することができます。
2. 経済的な理由
大学生の多くは、アルバイトや仕送りで生活費を賄っているため、できるだけ出費を抑えたいという思いが強いですが、ベッドは家具の中でも比較的高価なものの一つで、品質の良いシングルベッドは3万円から10万円程度の費用がかかります。
一方、布団セットであれば1万円から3万円程度で購入できることが多く、ベッドと比較するとかなりの節約になり、引っ越しの際にも布団の方が運びやすく費用を抑えられるため、経済的な観点から見ると、ベッドよりも布団を選択する学生が多いのは理解できます。
コスト比較の具体例:
- ベッドの場合
- シングルベッドフレーム:15,000円~50,000円
- マットレス:20,000円~80,000円
- 合計:35,000円~130,000円
- 布団セットの場合
- 敷布団:5,000円~15,000円
- 掛け布団:5,000円~15,000円
- 枕:2,000円~5,000円
- 合計:12,000円~35,000円
このように、費用の面では布団のほうが経済的であることがわかります。
3. 日本の文化的背景
日本には古くから布団で寝る生活習慣の文化があり、多くの日本人にとって布団で寝ることは自然なことで、特に違和感もなく、大学生の中には実家でも布団を使用していたこともあって、一人暮らしを始めてもその習慣を続ける人が多いのです。
また、布団は収納が容易であるという利点があり、朝起きて布団を畳めば、その空間を別の用途に使用できますから、大学生がベッドよりも布団を選ぶ一因となっています。
日本の住宅事情と布団文化:
- 畳の普及:日本の伝統的な住宅には畳が敷かれており、布団との相性が良い
- 四季の変化:布団は季節に応じて入れ替えやすく、夏は薄手、冬は厚手の布団を使用できる
- 収納の工夫:押入れや布団専用クローゼットなど、布団の収納に適した設計が多い
これらの要因が重なり、日本では布団文化が根付いているのです。
ベッドを使う5つのメリット
一人暮らしの大学生は、ベッドがいらないとされる理由がある一方で、ベッドにも多くのメリットがありますので、ベッドを使う5つのメリットをご紹介しておきます。
1. 良質な睡眠の確保
ベッドの最大のメリットは、質の高い睡眠を得やすいことで、マットレスは体を適切に支え、体圧を分散させる設計になっているため、寝返りを打ちやすく、体の一部に負担がかかりすぎることを防ぐ効果があり、結果として、深い睡眠を取りやすくなり、朝までぐっすりと眠ることができます。
特に、腰痛持ちの人や体調管理に気を使う必要がある人にとっては、ベッドでの睡眠は大きなメリットで、適切な硬さのマットレスを選ぶことで、体への負担を軽減し、快適な睡眠環境を作ることができるのです。
睡眠の質向上のポイント:
- 体型に合ったマットレスの選択(硬さ、素材)
- 適切な寝具(枕、掛け布団)の使用
- 定期的なマットレスのローテーション
これらの要素に注意を払うことで、より良質な睡眠を得ることができます。
2. 衛生面での優位性
ベッドは布団と比較して衛生面でいくつかの利点があるのですが、まずベッドは床から離れているため、床の埃や塵を直接吸い込むリスクが低いのでアレルギー持ちの人にとって特に重要なポイントです。
また、マットレスは定期的に裏返すことで、湿気がこもりにくく、カビの発生を抑えることができ、布団のように毎日干す必要がないため、忙しい大学生にとっては手間が省けるというメリットもあります。
衛生管理のためのアドバイス:
- マットレスカバーの使用と定期的な洗濯
- 3ヶ月に1回程度のマットレスの裏返し
- 掃除機によるマットレス表面の清掃
これらの習慣を身につけることで、清潔で快適な睡眠環境を維持できます。
3. 快適な居住空間の創出
ベッドは単なる寝具以上の役割を果たし、適切なベッドフレームとマットレスを選ぶことで、部屋全体の雰囲気を大きく変えることができ、例えば、木製のベッドフレームを選べば温かみのある空間を、スチール製のフレームを選べばモダンな印象の部屋を作り出すことができます。
さらに、ベッドの下のスペースを収納として活用することで、部屋を効率的に使うことも可能で、引き出し付きのベッドフレームや、ベッド下収納ボックスを使用することで、限られたスペースを最大限に活用できます。
ベッドを活用した空間づくりのアイデア:
- ヘッドボードに小物を飾ってアクセントをつける
- ベッドスカートを使用して収納スペースを隠す
- ベッドサイドテーブルを置いて機能性を高める
これらの工夫により、ベッドを中心とした快適で個性的な空間を作り出すことができます。
4. 学習環境の向上
大学生にとって部屋というのは学習の場でもあり、ベッドがあることで、ベッドに座って読書をしたり、課題に取り組むこともでき、特に長時間の学習や資格試験の勉強などでは、姿勢を変えながら学習できることが大きなメリットとなります。
また、ベッドにクッションを置いて背もたれにすることで、快適な読書スペースにもなるため、このようにベッドは睡眠だけでなく、学習環境の向上にも実は、よいのです。
効果的な学習スペースの作り方:
- ベッドの横に小さな机を設置して、勉強と睡眠の切り替えをスムーズに
- ベッドサイドライトを使用して、適切な明るさを確保
- 背もたれクッションを活用して、長時間の読書や学習をサポート
これらの工夫により、ベッドを多目的に活用し、効率的な学習環境を整えることができます。
5. 精神的な安定感
自分専用のベッドを持つことが、精神的な安定感をもたらし、毎日同じ場所で寝起きすることで、規則正しい生活リズムを作りやすくなり、自分好みのベッドリネンやクッションでベッドを飾ることで、個性的な空間を作り出すことができます。
実家を離れて初めての一人暮らしを始める大学生にとって精神的な安定感をえることは重要で、自分だけの空間を作ることで、新しい環境への適応がスムーズになり、心地よい生活を送ることができます。
心地よい寝室づくりのポイント:
- 好みの色や柄のベッドリネンを選ぶ
- アロマディフューザーを使用してリラックス効果を高める
- 間接照明を活用して落ち着いた雰囲気を演出する
これらの要素を組み合わせることで、心理的にも安らぐ空間を作り出すことができます。
ベッドを購入したほうがよい人のタイプ
ベッドは全ての大学生に必要というわけではありませんが、以下のようなタイプの人にとっては、ベッドで眠ることをおすすめいたします。
健康に気を使う人
腰痛持ちの人や、姿勢の悪さを改善したい人にとって、ベッドで眠るほうがよく、適切な硬さのマットレスを選ぶことで、体への負担を軽減し、質の高い睡眠が得られると思います。
特に、スポーツをしている学生さんや、長時間のデスクワークをする学生さんにとっては、体のケアの一環としてベッドで寝るほうが良いと思います。
健康的な睡眠のためのアドバイス:
- 自分の体型や睡眠姿勢に合ったマットレスを選ぶ
- 定期的にストレッチや軽い運動を行い、体の緊張をほぐす
- 就寝前のルーティンを作り、質の高い睡眠を促進する
これらの習慣を身につけることで、ベッドの利点を最大限に活かすことができます。
長期的な一人暮らしを予定している人
大学4年間、さらには大学院まで含めて長期的な一人暮らしを予定している人は、布団よりベッドで寝ることを検討したほうがよいと思います。
コストは布団よりも高くなりますが、長期的に使用することを考えると、快適性や耐久性の面でメリットが考えられ、また、就職後もそのまま使用できるため、将来的な視点から見ても良いのではないかと思います。
長期的な視点でのベッド選びのポイント:
- 耐久性の高い素材や構造のものを選ぶ
- サイズや色味は、将来の部屋にも合うようなものを選ぶ
- メンテナンスのしやすさも考慮に入れる
これらの点を意識することで、長期的に使用できる適切なベッドを選ぶことができます。
十分な広さの部屋がある人
部屋の広さに余裕がある場合は、ベッドを置くことで快適な生活空間を作ることが可能だと思います。
例えば、1Kや1DKタイプの部屋であれば、ベッドを置いてもゆとりのある空間を確保でき、ベッドを中心に部屋のレイアウトを考えることで、効率的かつ快適な空間づくりが可能になります。
十分な広さのある部屋でのベッド活用法:
- ベッドの横にデスクを配置し、学習スペースを確保する
- ベッドの反対側にソファやリラックススペースを作る
- 部屋の角にベッドを配置し、中央部分を広く使う
これらのレイアウト例を参考に、自分の生活スタイルに合った空間を作ることができます。
来客が多い人
友人や家族が頻繁に訪れる可能性がある人にとっては、ベッドはとても便利で、急な来客の際にも、ベッドがあれば簡単に寝る場所を提供でき、また、ソファベッドですと、普段はソファとして使用し、必要な時にベッドとして利用することもできます。
来客対応を考慮したベッド選びのポイント:
- 収納式のエキストラベッドを用意する
- 広めのセミダブルサイズを選び、二人で寝られるようにする
- ベッドの周りにクッションを置き、普段はソファのように使用する
これらの工夫により、限られたスペースでも来客に対応できる柔軟な空間を作ることができます。
睡眠の質にこだわる人
良質な睡眠は、学業や日常生活のパフォーマンスに大きな影響を与えるので、睡眠の質を重視する人にとって、ベッドで寝るほうがよく、さらに体に合ったマットレスを選ぶことで、より深い睡眠が得られ、朝の目覚めも良くなりますから、夜型の生活になりがちな大学生にとって、質の高い睡眠は非常に重要です。
睡眠の質を向上させるためのベッド選びのポイント:
- 体型や寝姿勢に合った硬さのマットレスを選ぶ
- 温度調節機能のあるマットレスを検討する
- 適切な枕を選び、首や肩の負担を軽減する
これらの点に注意してベッドを選ぶことで、睡眠の質を大幅に向上させることができます。
ベッドと布団の比較:メリットとデメリット
ベッドと布団、それぞれに長所と短所があり、ここでは両者を比較し、大学生の一人暮らしにおける適切な選択について考えます。
ベッドのメリット
- 体圧分散が優れており、長時間の睡眠でも体への負担が少ない
- 床からの高さがあるため、ホコリや冷気の影響を受けにくい
- 部屋のインテリアとしての役割も果たせる
ベッドのデメリット
- 初期費用が高く、学生の予算には負担が大きい場合がある
- 狭い部屋では大きなスペースを占有してしまう
- 引っ越しの際に運搬が困難
布団のメリット
- 初期費用が比較的安く、学生の予算に適している
- 収納が容易で、部屋のスペースを有効活用できる
- 日本の住環境や文化に馴染みやすい
布団のデメリット
- 毎日の布団の上げ下ろしが必要で、手間がかかる
- 床に直接敷くため、ホコリや湿気の影響を受けやすい
- 長期使用で寝心地が悪くなりやすい
これらのメリットとデメリットを考慮し、自分の生活スタイルや優先順位に合わせて選択することが重要です。

快適な睡眠環境づくりのためのアドバイス
ベッドか布団かに関わらず、快適な睡眠環境を整えることは非常に重要であり、以下に、睡眠環境を改善するためのアドバイスをいくつか紹介します。
適切な室温と湿度の管理
快適な睡眠のためには、適切な室温と湿度を保つことが重要で、一般に寝室環境は室温20℃前後、湿度40~60%、寝具内温度30℃前後に保つことが推奨されているので、エアコンや加湿器、除湿機を上手く活用して快適な環境を作ることが大切です。
参考:ダイキン工業
光と音のコントロール
外部からの光や音は、睡眠の質に大きな影響を与えるので、遮光カーテンやアイマスクを使用して光を遮断し、耳栓や白色雑音を活用して不要な音を軽減することで、より良い睡眠環境を作ることができます。
寝具の清潔さ維持
ベッドシーツや布団カバー、枕カバーは定期的に洗濯し、清潔に保つことが重要で、マットレスや布団も定期的に干すことで、湿気やダニの繁殖を防ぐことができます。
就寝前のルーティン作り
睡眠の質を向上させるためには、就寝前のルーティンを作ることが効果的であり、例えば、就寝の1時間前からスマートフォンの使用を控え、リラックスできる音楽を聴いたり、軽い読書をしたりするなどのルーティンを作ることで、スムーズに睡眠に入ることができます。
まとめ
大学生の一人暮らしにおいて、ベッドが必要かどうかは個人の状況や好みによって大きく異なり、スペースの有効活用、経済的な理由、日本の文化的背景から、大学生の一人暮らしでベッドはいらないとされることもある一方で、良質な睡眠の確保、衛生面での優位性、快適な居住空間の創出、学習環境の向上、精神的な安定感といったベッドのメリットも無視できません。
ベッドを購入するかどうかを決める際は、自分の生活スタイル、健康状態、部屋の広さ、経済状況などを総合的に考慮することが大切で、特に、健康に気を使う人、長期的な一人暮らしを予定している人、十分な広さの部屋がある人、来客が多い人、睡眠の質にこだわる人にとっては、ベッドで寝ることをおすすめいたします。

最終的には、自分にとって最適な睡眠環境を選ぶことが重要で、ベッドにするか布団にするかに関わらず、快適で健康的な大学生活を送るためには、良質な睡眠が欠かせないため、自分の生活に合わせて最適な選択をし、充実した大学生活を送ることができるよう、慎重に検討してください。
睡眠は健康と学業の成功に直結する重要な要素ですので、ベッドか布団かという選択以上に、規則正しい生活リズムを作り、質の高い睡眠を確保することを重視し、自分に合った睡眠環境を整え、充実した大学生活を送ることが大切です。